日台交流事業　2023 Taiwan-Japan University Presidents’ Forumを開催（7/25）

　国公私立大学団体国際交流担当委員長協議会（JACUIE）は、2023年7月25日に、国立曁南(きなん)国際大学（台湾、プーリー）にて、国際会議「2023 Taiwan-Japan University Presidents’ Forum “Fostering Next-gen Talent: The Capacity-building Roadmap for Higher Education”」を開催しました。本フォーラムは、台湾の大学関係団体である高等教育国際合作基金会（Foundation for International Cooperation in Higher Education of Taiwan（FICHET））との共催で国立曁南(きなん)国際大学をホスト校として開催され、日台双方より大学長を中心として、日本からは国公私立大学及びその他関係機関より28機関57名、台湾からは53機関75名が参加し、事例発表と意見交換、情報共有を行いました。

　はじめに、台湾教育部のNicole Yen-Yi Lee司長、日本台湾交流協会の泉裕泰台北事務所代表（ビデオメッセージ）、FICHETの Prof. Cheng-Chih Wu董事長（国立台湾師範大学長）、JACUIEを代表して谷岡一郎副座長（大阪商業大学長）、ホスト校のProf. Dong-Sing Wuu国立曁南(きなん)国際大学長より、開会の挨拶があり、これまでの日本と台湾の友好関係とフォーラム開催にあたっての各所への深い感謝とともに、今回のフォーラムが双方の高等教育の更なる発展の機会になることへの期待が述べられました。
この後、永田恭介国立大学協会会長（筑波大学長）に対する叙勲式典が行われました。（詳細は後述）

　次に、FICHETのProf. Huey-Jen Su顧問より「Sustainable Development and Social Practice」と題して基調講演があり、日台をはじめ各国の大学におけるSDGsへの取組みとその社会的役割について、熱のこもった示唆に富む内容が述べられました。

　続いて、4つのセッションが行われました。
各セッションでは、「次世代技術をけん引する高度専門人材の育成」「高等教育におけるダイバーシティ・エクイティ・インクルージョンの推進」「グローバルな人材の魅力：新たなチャンスと展望」「分野横断的な研究・学術連携」というそれぞれのテーマに沿って、日本と台湾から各１大学ずつ自大学の特色ある取組みを紹介しました。発表後は参加者による活発な質疑応答、討論が行われ、日台双方の高等教育における人材育成への関心の高さが窺えました。

　最後に、閉会挨拶として、Prof. Yun-Hua Yang FCHET代理執行長及び牛木辰男JACUIE委員（新潟大学長）より、主催者とホスト校、発表者及び参加者全員へ謝意が表されるとともに、今回のフォーラムが日台大学間交流の更なる発展に寄与する有意義な会となった旨が述べられました。

　フォーラムでは、永田恭介国立大学協会会長に対して、台湾教育部より勲章の授与が行われました。永田会長は、JACUIE座長として、日台交流協定の締結（2016年）と学長フォーラムの定期開催に尽力したこと、及び筑波大学長として「Japan Virtual Campus(JV-Campus)」プログラムへの多数の台湾の大学の参画を実現したことが、日台高等教育学術交流への功績として高く評価され、日本の大学長としては初となる二等教育専業奨章が授与されました。教育部Nicole Yen-Yi Lee司長による紹介と勲章伝達ののち、永田会長が受賞スピーチを行いました。

　フォーラム閉会後は、ホテルThe Laluにて歓迎レセプションが開催され、和やかな雰囲気の下、日台両参加者がより親睦を深めました。

　JACUIEは2016年度にFICHETとの間で交流協定を締結しました。本交流事業は、第1回を同年度に台南で、第2回を2018年度に広島で開催しており、第3回は2021年にコロナ禍により渡航が制限される中でオンラインにより実施し、第4回となる今回は５年ぶりに対面にて開催となりました。
2年後の2025年には日本での開催を予定しており、FICHET等と協力しながら、更なる日台大学間交流の促進と高等教育の発展に向け、取組みを進めていきます。

フォーラムの様子：