国立大学協会「平成30年度国立大学法人トップセミナー」を開催(8/23-24)
お知らせ
国立大学協会は、8月23日(木)、24日(金)の両日、横浜市内において、平成30年度国立大学法人トップセミナーを開催しました。
このセミナーは、国立大学法人等の長を対象とし、政界や産業界の方々を講師に招いての講演や分科会、全体討議等を通じて国立大学の運営に関する意識共有を図り、各大学の機能強化を一層進めることを目的としています。平成17年度から毎年実施しており、14回目の今回は、63名の学長・機構長が出席しました。
1日目は、眞弓光文事業実施委員会副委員長の開会挨拶の後、山田啓二京都産業大学教授(前京都府知事)の講演が行われ、数多くの課題に直面している我が国において地方公共団体と大学は危機を共有していること、地方の国立大学は人材育成とイノベーションの拠点として極めて重要であること、そして地方公共団体と国立大学の更なる連携への期待が述べられました。
その後、山極壽一国立大学協会会長による講演が行われ、日本の大学の強みは何かをしっかり考え、それを共有し、国内外を問わず各方面に訴えていきたいとの強い決意が述べられた。
2つの講演後、国立大学の将来像の実現に向けて、具体的な改革工程表の提示に向けた討論を行う分科会を開催した。ガバナンス制度改革WG委員長の永田恭介副会長及び人事給与マネジメント改革WG委員長の松尾清一副会長による各WG現状説明の後、ガバナンス改革、人事給与改革、産学官連携による共同研究推進の3トピックについて、7つのグループに分かれて活発な議論が交わされました。
2日目には、野路國夫コマツ取締役会長の講演が行われ、コマツが独自のコア技術を確保するとともに、国内外の他企業の新技術を取り込んだオープンイノベーションを推進するという戦略を進めていること、特にコア技術の研究開発については、数年前に中央研究所を廃止して生じた財源を産学協働研究に振り向けることや大阪大学との産学協働研究の事例が紹介されました。そして、研究開発において短期的なリターンを求めると革新的な成果が生まれないこと、また、大学全体としての産学連携機能を強化するためのURAなどの雇用充実を期待していることなどが述べられました。
最後に行われた全体討議では、前日の分科会における議論のまとめが各グループから発表され、それらに対する山極会長、松尾副会長からの総括コメントをもって盛会のうちに終了しました。
【8月23日(木)】
<講演>
1.【地方創生と国立大学】
京都産業大学教授(前京都府知事)
山田 啓二 氏
2.【国立大学はどこへ行くのか】
国立大学協会会長
山極 壽一 氏
<分科会>
国立大学の将来像の実現に向けて、具体的な改革工程表の提示に向けた討論を目的とした分科会
<WGの現状説明>
ガバナンス制度改革WG委員長、国立大学協会副会長
永田 恭介 氏
人事給与マネジメントWG委員長、国立大学協会副会長
松尾 清一 氏
【8月24日(金)】
<講演>
1.【コマツのイノベーション戦略】
コマツ 取締役会長
野路 國夫 氏
<全体討議>