会長
会長挨拶
会長 永田 恭介(筑波大学長)
「知の拠点」たる国立大学は、教育、研究、そして社会貢献を基本的な使命として、日本の発展に寄与してきました。これからも常に新たな知を生み続けるとともに、わが国全体の「知の総和」を維持し向上させることが求められており、国立大学の役割は一層重要になっています。
このたび、国立大学協会は、「わが国の将来を担う国立大学の新たな将来像」を公表しました。この「将来像」は、急速な少子化と人口減少が進行する2040年の社会を念頭に、これまでとは異なる新しい理念と価値観の下で、国立大学がわが国及び世界をリードし、人類の輝ける未来の構築に主導的にかかわることを決意して、次のような国立大学の「覚悟」を示しています。
わが国の「知の総和」を増大させるため、地方及び女子の大学進学率を向上させるための体制を構築するとともに、学生定員の外枠等も活用して留学生受入れの大幅な拡大を図り、世界から多様な頭脳をわが国に導き入れます。
多様な分野における世界最先端研究を遂行する大学を中心に、学部定員の大学院定員への振替により、博士号取得者数を博士号取得者数の多い国並みに増加させるとともに、公的部門や産業界等と協力して博士人材が活躍できる環境や条件を醸成します。
各道府県に配置された地方大学は、大学間連携も図りつつ学部構成および学部定員を見直すとともに、地方自治体や地域産業界との連携によって地方創生に主導的役割を果たし、地方における人口流出を抑えこむことに大きく貢献します。
研究への潤沢な資金と研究者の確保が必要であり、特に、研究者全体の層を広く厚くすることが最も重要です。研究施設・設備や研究支援スタッフ等の研究環境の高度化を図ります。
各国立大学は、各大学自身とその総体である「国立大学システム」の力を強化・増大させ、国公私立大学間の様々な形の連携を通じて、わが国の高等教育全体のレベルアップを図り、地方自治体や地域産業界との連携を通じて地方創生を主導します。
国立大学の存在意義は社会の発展と国民の幸福にあり、教育・研究をはじめとする国立大学の活動の受益者は国と国民全体です。国立大学への支援は、わが国社会の高度化につながる未来への投資となります。これからの国立大学の活動に対しご理解いただき、皆様の支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
2025年4月1日