教員養成系大学院の問題としては、「施設・設備の不足」が60%近く、次いで、「教育研究費の不足」、「大学院教育への期待と大学院教育のギャップ」、「学生の就職問題」が続く。「担当教員数の不足」となっている。(図41)大学院は学部の基礎の上に立つとの理解が前提にあるので、教員数の問題は、学部レベルのものと意識されているかも知れない。
大学院の活性化方策を、学長調査および学部長調査から探ると(図42)、上位2位は、「現職教員派遣枠の拡張」、「休業制度の創設」で一致し、学長は、次いで「修士課程修了者の給与待遇の改善」、「大学院固有の教員の配置」、「科目等履修生など多様な学習機会の設定」をあげ、学部長は、「志願者に対する広報活動及び事前指導」、「修士課程修了者の給与待遇の改善」、「在学年限延長の授業料等に配慮する措置」をあげるなど、やや違いはあるものの、派遣する側の措置など、教育行政の教員人事政策の改善が有効と考えていることがわかる。
注:各設問のウェイトを単純化するため、「有効」=4、「大体有効」=3、「あまり」=2、「有効でない」=1で点数を総計し、有効回答数によって除した。2.50が平均となり、高いほど有効。
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